10代と社会をつなぐプロジェクトでは、早いうちから社会人になる準備をすることを推奨しています。成人年齢が18歳になった今は尚更です。

社会に出始めの頃、何もわからず苦労した人は多いと思います。それはなぜなら、社会に出る準備が十分にできていなかったことが原因のひとつです。社会のことも知らず、経済のことも知らない、仕事のことはまったくわからない、なぜ仕事をするのかと聞かれても答えに困ってしまう。そんな状態で実社会に出るのですから、苦労するのは当たり前です。

「若い時の苦労は買ってでもしろ」という言葉があります。若い時に苦労をしている人の方が将来成功する確率が高いという統計データもあるようですが、陽があれば陰があり、陰があれば陽があるという考え方のように、成功者がいれば失敗者がいます。「苦労は買ってでもしろと言われ続けたけど、できなかった、、、」という人はどうなるのでしょうか。失敗者として排除してしまうのでしょうか。少子化で生産年齢人口が減少を続ける今の社会に合った価値観とは思えませんし、私たちは子どもたちが生きていく社会をそのような場所にしたくはありません。それから、ストレス耐性が低い状態のときに、時代に合わない価値観を押し付けられることによって心を折られ、自己肯定感を低下させてしまったりメンタルにダメージを負ってしまうことは、避けなければいけません。

どんなに準備をしても、社会に出てみなければわからないことは沢山あります。とはいえ、せめて「なぜ働くのか」くらいは知っておく必要があると思います。

 

では、子どもたちはなぜ将来働くのでしょうか。それは「誰かの役に立つため」です。仕事は誰かが誰かの役に立つことでまわっています。例えば勉強がわからないとき、教師の仕事をしている人や塾の講師の仕事をしている人に助けてもらっています。ゲームで遊ぶときは、ゲームを考える仕事をする人、ゲームのプログラムの仕事をする人、ゲームを商品化する仕事をする人、ゲームを販売する仕事をする人などに助けてもらっています。

そして人は仕事(誰かの役に立つこと)をすることで、お金を得ることができます。生活していくためにはお金が必要です。食料、住まい、交通や通信、ガスや水道、電気、趣味や娯楽など、多くのことにお金がかかります。これら全ては誰かに助けてもらっていて、そのお礼としてお金を支払います。これが働くということです。

中学生の子どもたちは、「大人になる日」が近づいていることを敏感に感じています。大人になれば、仕事が大変なことも責任が増えることもわかっています。避けては通れない将来に、漠然と不安を抱えながら生きています。私たちは、そんな子どもたちの不安を解消するために活動をしています。実社会で主体的に活躍するために今必要な学習プログラムを提供し、子どもたちが社会に出ることが楽しみになることを目指しています。

参考:なぜ僕らは働くのか-君が幸せになるために考えてほしい大切なこと


最後までお読みいただき、有難うございました。

くろ

【告知】当団体が主催する今年最後のイベント「10代と社会をつなぐ東京都動物愛護センター見学会」を2022年12月26日(月)に実施します。詳細はホームページとTwitterで公開しますので、是非チェックしてください。